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くいしん坊万才の終了理由はなぜ?最終回は11月22日

「えっ、終わっちゃうの!?」
2025年10月、そんな声がネット中にあふれた。

フジテレビの名物長寿番組『くいしん坊!万才』が、11月22日の特別番組をもって終了する。
放送開始からなんと半世紀(50年)──。
日曜夕方の“あの5分”を、当たり前のように見てきた視聴者にとっては、まさに時代の終わりを感じるニュースだった。

だがこの終了、ただの「打ち切り」ではない。
番組側は「50周年という節目を迎えての、有終の美」と明言している。

なぜ、今このタイミングで終わるのか?
そして、『くいしん坊!万才』という番組が日本人に残したものとは何だったのか?

ここでは、50年の歴史に幕を下ろす“本当の理由”を掘り下げていく。


目次

■ 「打ち切り」ではない。“美しく終えるため”の決断

まず断言しよう。
『くいしん坊!万才』の終了は、「視聴率低迷」でも「制作費カット」でもない。

実際には、1975年の放送開始から数えてちょうど50年目という、節目の年に合わせた“計画的なフィナーレ”だ。

番組は長年、関東ローカルを中心に放送されてきたが、地方局の再放送などを通して全国的に根強いファンを持っていた。
それだけに、「惜しまれながらも笑顔で終わる」形を選んだことは、むしろ潔い。

「いつか終わるなら、最高のタイミングで」──
それが、スタッフと関係者たちの総意だったのだろう。

“打ち切り”ではなく、“完結”。
この違いは大きい。


■ 松岡修造という「最後のくいしん坊」

番組の顔といえば、やはりこの人。
**松岡修造(11代目くいしん坊)**だ。

2000年から25年間にわたって全国を巡り、出演回数は1247回。
まさに“食レポ界の鉄人”である。

松岡修造といえば、汗だくになりながら全力で地元の味を伝える姿が印象的だ。
「うわっ!これ、めちゃくちゃおいしいです!」
その熱量、リアクション、誠実さ。どれを取っても、彼ほど“食に真剣なレポーター”はいなかった。

そんな松岡修造のスタイルが、番組の理想形=完成形だったのではないか。
彼の“全力で食と向き合う姿”が確立された時点で、番組はひとつの到達点を迎えていた。

もしかすると制作陣は、こう考えたのかもしれない。
「修造で始まり、修造で終わる。それが『くいしん坊!万才』の幸せな終わり方だ」と。


■ 時代が変わった。グルメの旅は“テレビの外”へ

1975年当時、“地方の味を全国に紹介する”番組はとても新鮮だった。
「こんな料理が日本にあったのか!」という驚きが、毎週あった。

だが2020年代の今、SNSを開けば、誰もが全国の名物をリアルタイムで見ることができる。
YouTubeには旅系Vlog、TikTokには地元グルメ。
グルメの情報は、もうテレビだけのものではない。

この変化を敏感に感じ取ったのだろう。
『くいしん坊!万才』の持つ“人情×食×旅”という温かいフォーマットは時代を超えても輝きを放つが、
一方で、“番組としての進化の余地”は限られていた。

だからこそ、**「終わるなら、最も美しい形で」**という選択になったのだ。


■ “食のタイムカプセル”──最後の特番に込められた想い

最終回は、2025年11月22日(土)に1時間の特別番組として放送される。

松岡修造がこれまでに訪れた土地を再び訪ね、
“人生の転機となった料理”を振り返る――まさに、食のタイムカプセルだ。

さらに、歴代の“くいしん坊”たちも集結。
渡辺文雄、辰巳琢郎、山下真司…そして松岡修造。
それぞれが語る「忘れられない味」や「心に残る出会い」は、きっと涙なしでは見られない。

長年支え続けたファンにとっては、50年の旅の最終ページとなる感動の1時間になるだろう。


■ 『くいしん坊!万才』が残したもの

この番組が半世紀にわたって愛された理由は、単に“食レポが上手い”からではない。

それは、「人と人のつながり」を描いていたからだ。

カメラの前で料理を味わうだけではなく、
作り手の想いや地域の文化、その土地で暮らす人たちの表情までも映し出してきた。

そこには“テレビが人をつなぐ”という、原点のような温かさがあった。
そしてその空気感を守り抜いたからこそ、50年という奇跡の長寿を実現できたのだ。


■ 結論:終わる理由は、「終わるにふさわしい時」だから

『くいしん坊!万才』が終わる理由をひとことで言うなら、
それは 「いちばん美しい終わり方を選んだから」

  • 50周年という節目
  • 松岡修造という象徴的存在の完結
  • 時代の移り変わり

これらすべてが重なった“必然のタイミング”だった。

寂しさはある。
しかし、ここまで堂々と「完結」を迎えられる番組がどれだけあるだろう?

『くいしん坊!万才』は、ただ続くことよりも、どう終わるかを大切にしたのだ。


■ おわりに:ありがとう、“くいしん坊”たちへ

50年。6599回。
それは日本中の食卓と笑顔をつないだ、かけがえのない時間だった。

「食べることは、生きること」。
そのシンプルで力強いメッセージを、番組はずっと届け続けてきた。

これからもきっと、誰かがふと口にするだろう。
「この料理、くいしん坊!万才で見たな」と。

その瞬間、番組は再び息を吹き返す。
『くいしん坊!万才』は終わらない。
──私たちの心の中で、これからも“おいしい記憶”として生き続ける。

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